2019年1月31日木曜日

第54話 誇りある場所

とある休日、私は山形の建築巡りをしていた。

この日一番感動した建物は、最も美しい日本の赤レンガ建造物と言われている『文翔館』だ。
文翔館




















文翔館は、七日町大通りを突き当りまで進んだ場所に、どっしり構えている。


中庭




















ここは、『るろうに剣心』のロケ地でも知られている。

時代を匂わせる赤レンガの存在感が何とも言えないほど美しい。





今回、私は文翔館の装飾を取り上げてみようと思う。
中央階段




















まずは階段だ。

階段の手すりの装飾は、アカンサスの葉をモチーフにしているそうだ。
天井




















天井の装飾も見どころだ。

この天井は、山形の職人さんが、すぐに固まってしまう漆喰に素早く装飾をしなければな

らない難しい技術で仕上げた、繊細な装飾で覆われている。















 床の装飾にも目を奪われた。

質感的には昔の学校の床と似ていたが、装飾は別格である。
















壁の装飾も美しかった。

部屋ごとに異なった装飾で、どれも西洋的だった。

花を入れたデザインが多く、より西洋を感じられた。




















最後に門の装飾だ。

鉄素材で、細かな装飾が細部まで施されていて、道行く人を魅了していた。

ハート形の装飾もあって、現代的な感じもした。




山形を歩いていると、惹き付けられる建物が沢山ある。

まだまだ発見していない建物があるだろう。

また良いものに出会える冒険に出てみよう。

(文・写真 芹澤菜月)





施設名所:山形県旧県庁及び県会議事堂(文翔館)
住所:山形県山形市旅篭町3丁目4-51
電話番号:023-635-500
営業時間:9:00~16:30 
休館日:第1・第3月曜日、年末年始

第53話 焼き芋一筋に込めた思い


あけましておめでとうございます。

年末年始はいかがお過ごしでしょうか。

雪も積もり、本格的な冬になり

これからますます寒い季節になっていきますね。


今回は冬にぴったりなお店にお邪魔してきました。

右の赤い建物が煉瓦屋さん






















七日町一番街の通りから、

煉瓦屋さんと栄屋本店さんの小路に入ると左手に見えます。


和風な外観です





















今回、お邪魔したお店は「焼き芋専門店 まるわ商店」さんです。



ショウケースいっぱいに並べられた種類豊富な焼き芋






















お店はテイクアウト専門で、お菓子屋さんのように

ショウケースのなかに焼き芋が並べてありました。

かなりたくさんのサツマイモが取り揃えてあり、

近いところだと新潟、遠いところだと九州から取り寄せているそうです。




生芋の販売





















右手には生のサツマイモも販売されていました。




店主さんオススメの芋ジェンヌ





















店主さんによると、一番のオススメはこの「芋ジェンヌ」。

新潟県産の蜜芋で、なかなか手に入らない希少な芋です。




焼き芋の説明わかりやすいです




















焼き芋にも種類があり、

昔ながらのホクホク系と

蜜が入っているねっとり系があるとのことです。





きれいな黄金色







私もひとついただきました。

割った瞬間から普通の焼き芋よりやわらかいです。

今まで食べたことのある焼き芋のなかで一番甘い!

確かに希少価値のあるサツマイモだと思います。




また、店主さんは、前職、青果関係のお仕事に勤めていたそうです。

そのため、サツマイモの種類が沢山あることは知っていました。

そして、焼き芋の甘さに感動し、

「焼き芋はスイーツだ!」をキャッチコピーとして

このお店を開いたようです。


店主さんのお話を聞いていると

自身の感動をみんなにも味わってほしい気持ちが

よく伝わってきました。


店主さんの熱意がつまった焼き芋を

ぜひ、みなさんも食べてみてはいかがでしょうか。





(文・写真 梅津咲希)



焼き芋専門店 まるわ商店

住所:990-0043 山形県山形市本町2丁目3−18
電話番号:080-3321-8916
営業時間:10:00-19:00 なくなり次第終了
定休日:毎週月曜日

2019年1月17日木曜日

第52話 ここから贈り物を

外に出ると息は白く、手はかじかむ季節になりました。


家に帰りこたるに入る瞬間、この上ない幸せを感じます。


東北の冬を乗り切るのはやはり厳しいものですね。









今回も以前行ってみて素敵だと思ったお店を紹介するべく

取材しに行ってきました。



大沼と山形グランドホテルの間にある路地に入るとそのお店はあります。





どこか懐かしさを感じさせる電光看板























その名も「栗の実洋品店」さん。




赤いレンガと屋根が目印
























「栗の実洋品店」は元々山形銀行本店のあたりで

「マロン」というお店として親しまれていました。



しかし、9年前に起きた火事が原因でお店をたたまざる負えなくなり、

現在の場所に移転してきたそうです。









店内に入ってみると、

白い壁にアンティーク調のライトの光が

反射して明るい印象です。




商品棚まで可愛らしい

























商品は店主さんのこだわりのセレクト。



自分の好みのもでもあるが

第一はお客さんが喜んでくれるもの、

必要としているものを取り揃えています。



また、逆アプローチでメーカーさんの方から

お店に置いてもらえないかというお誘いもあるそうです。



お客さんからもメーカーさんからも求められる素敵なお店。






食器は国産にこだわり、



美味しい時間を楽しめそう























衣服は山形にはないもの、

うちにしかないものを取り揃えているそうです。




他では買えない特別感

























アクセサリーも国産で、被らないデザインが魅力的。



量産型じゃないものへの興奮
























和装にも相性が良さそう




























ここは元々古い洋裁店でした。


全てオーダーメイドで、

店の二階で縫い子さんたちが

一着一着丁寧に作っていたとのこと。




形が珍しいフィッティングルーム
























そのためここのフィッチングルームは

当時と同じものと使用しています。







また、床は大工さんが工事してくれたが

それ以外は全て店主と旦那さんで行ったという内装の改装。





自作のタイル貼りカウンター

























商品の下のタイルも手作り





























店主さんは

ネットで買い物ができる時代だから、

ここにしかないものを置いている。

ここじゃないと買えないものを揃えている。

とおっしゃっていました。







皆さんも是非

ここにしかないものを見つけに行ってみませんか?







(文・写真 長谷川ののか)



栗の実洋品店

住所:山形市七日町1−2−56
電話番号:023-641-5884
営業時間:月〜木・日 10:00〜17:30  金・土 11:00〜18:00